モールドセットアップの高速化 – 更なる効率的な生産
射出成形プロセスの生産性向上は、コストダウンにつながります。
コスト削減、競争力の強化、そして利益の拡大。この目標を達成するために製品の金型の交換時間を短縮することは、まさに最重要課題です。多くの様々な対策が時間短縮に役立てばいいですが、それがすべてではなくそのどれもが、すべての操作に同じように適しているという事実が加わります。熟練工の不足が、プロジェクトの最適化を遅らせていると言えるでしょう。
ENGELはエンジニア向けにカスタマイズされたトレーニングを提供しており効率的な学びを実施、支援しています。
ENGELがお客様を対象に実施したアンケートでは、金型のセットアップが持つ大幅な時間短縮の可能性が明らかにされています。調査対象の全射出成形加工業者の73パーセントが「製品の交換に機械のダウンタイムを含み1時間以上かかる」と回答しており、半数以上の人が「金型のセッティングは1日に1回は必要だ」と答えました。「金型交換によって発生する問題を50~80%削減することができます」と、オーストリアのENGEL本社でコンサルタントでありトレーナーとして活躍しているMario Wilkeは述べています。
ENGELは、シンプルで迅速な金型交換のための技術を幅広く提供しております。
これにはマグネット式クランププラテン、クイックカップリング、インテリジェントアシスタンスシステム、ファモックスのセットアップを完全に自動化する金型交換システム、製品交換戦略の最適化をサポートするトレーニングを提供しております。
ENGELのコンサルティングにはパッケージ化されたエンジニアトレーニングがあります。
3つのコースが用意されており、Basics、Advanced、Expertがあり教える知識の深さと型が変わるという点で、違いがありますが、それぞれ加工業者のさまざまな要件、社内の状況、製造スタッフのノウハウに合わせてカスタマイズされています。Basicsでは、トピックの紹介とENGELのトレーニングセンターでパイロットマシンを使用し、デモンストレーションを行います。両上級コースは、現地である加工業者の施設にて行われ、まず金型セットアップの工程を分析し、製品変更最適化のための様々な手法を確認します。
エキスパートコースではセットアップウィザードを使用して、磁気式高速クランプシステムとマルチカップリング、金型の位置決め、予熱を経て、金型が完成されます。3つのコースすべてにおいて、ENGELとStäubliをはじめとするパートナー企業と共同で開催します。射出成形機の枠を超えた価値ある情報と実用的なヒントを参加者は得られます。「加工業者は熟練工の不足を考慮し、ウィザードベースの金型セットアップにますますシフトしていくでしょう」とトレーナーのWilkeは強調し、さらに「メニューが標準化された金型の交換は、時間を節約するだけでなく、エラーのリスクも減らすこともできます」。
セットアップウィザードは、機械オペレータをインタラクティブにガイドするチェックリストのようなものです。金型交換に必要な個々のステップを説明し、セットアップウィザードは可能な限り、プログラムステップを自動的に処理します。手動ステップは、コントロールで確認する必要がありますがユニットで構成されており、これにより、経験の浅い従業員でも、ミスなく安全に金型をセットアップすることができるようになりました。経験豊富な金型セットアップチームにとっては、セットアップウィザードによって効率をさらに高めます。
ENGELの提供するサービスの重要な要素のひとつに、製品を導入された企業のサポートとして従業員であるエンジニアの方へのトレーニングがあります。
製品を変更し最適化するのまでのすべての段階において、エンジニアはENGELのトレーナーから射出成形をより深く理解できるよう指導を受けます。「他の多くのセミナーとは一線を画しています。実は射出成形業界に特化していないプロバイダーが市場に出回っているのです」とWilkeは言う。さらに「私たちは、お客様が射出成形の生産セルを最大限に活用し、諸経費をできる限り少なくできるようにします」。
ENGELは、オーストリア、ドイツ、スイスで、新製品変更最適化コースを提供しています。その他の国でも、ご要望があれば受講可能です。
適切なアプローチで、型をセットアップする際にかかる膨大な時間を節約することができます。
例えば、セットアップウィザードでは、インタラクティブに機械オペレータをそれぞれのステップに誘導します。